働き方

30歳で独立・起業して個人事業主・フリーランスという「働き方・生き方」を選択するということの意味と意義。

様々な働き方がある中で決して安定しているとは言えない「個人事業主・フリーランス」という働き方を選ぶということ。ネット上ではフリーランスになろう的な主張を見かけることも少なくありませんが、メリット・デメリットやその後の生き方まである程度は想定した上で選ぶということが大切です。

「昔ながらの老舗企業」「最先端の若い企業」「個人事業主・フリーランス」を経て「働き方」と「経営」について考える。

私は社会人になってから既に十数年経っていますが、最初の就職の後に1度転職を経験し、その後にギリギリ30歳で独立起業して個人事業主・フリーランスの道を選んで2019年で6年目に入ったところです。

社会人になって最初に勤めた企業は在職時に創業100年をむかえた地元老舗企業で、良くも悪くも昔ながらの風紀が残っていて、毎朝早くにフロアごとに朝礼があるようなきっちりとした会社でした。

その次に勤めた企業は全国的な企業の地方会社数社が統合して1年目という再スタートとしては若い会社で、働き方も比較的先進的で自由といったらよいでしょうか。当時既にフレックスタイム制を採用していたような会社でした。

その後に独立してから現在までは個人事業主ではあるものの、企画業ということもあって動き方としてはかなりフリーランスよりな働き方をしています。

「個人事業主」と言っても例えば商店経営などの固定店舗を持つ場合には営業時間の関係もありますので会社勤めとあまり変わらない場合もありますよね。その点、企画・制作業などでは時間や場所をあまり選ばないこともあるので、個人事業主の中でも「the フリーランス」的な働き方のイメージになるわけです。

結果として非常にかっちりとした昔ながらの企業から、社内制度的にも最先端の企業を経た上で、今のフリーな働き方まで一通り経験できたことになります。その中で「働き方」や「経営」そのものについても多角的に考える機会に恵まれてきたなと感じているところです。

自分自身が社員として働く場合と、経営者として働く場合には見える景色ってかなり違うものなんですよね。今の世の中は労働者の権利をしっかりと守ってくれる流れになっているのが素晴らしいですが、その一方で平気な顔で「労働基準法を守っていたら会社が成り立たない」なんて言う経営者もまだ現実としているわけで。

これって上に立つ者の経営力不足を労働者に無理をさせることで成り立たせてきた企業が一定数いるということの裏返しですよね。今後このようなスタンスや利益構造のままの企業(特に中小企業)は淘汰されていることになるでしょうし、これから経営というステージに上がる人にとっては誤魔化しの聞かない本当の経営力が必須になる(本来それで当たり前だとは言え)ということです。

他ならぬ自分自身がどのような「働き方」を選んでいくのかという自由と責任。

これまでの「働き方」を振り返ってみるとそれぞれについて一長一短はあります。「家庭を持っているかどうか」、「仕事と自分の人生に何を求めるか」等によってもその評価は多少なりとも変わってくるでしょう。年齢によっても違うかもしれません。

若いうちは多少無理してでも経験を積むことができることを最優先するかもしれませんし、例えば非正規雇用だとしても若いうちに経営者となるために数年で一定の貯蓄を目指せる割の良い働き先を選ぶということも一つの道です。その一方で歳をとって家族や子どもができると安定収入が見込める方が望ましいという判断になることも当然ですよね。

ここ数年のトピックである「働き方改革」的な話については、やはり雇われる立場と雇う立場では視点が少し異なるという感覚です。最近は本来の「働くということ」の意味合いから、少々「権利と金」の話に寄りすぎている風潮があるのかなとは感じたりもします。

社会課題としての「ブラック企業」的なものに対する解決をどう目指していくことかについては、労働者を守るという意味で非常に重要な事柄であることは間違いありません。労働者の権利が守られ、その権利を主張できる社会になっていくことが必要です。

だたし議論があまりにその視点ばかりになると「働くこと」そのものが「つまらないな」と感じる場面が多くなってきているようにも感じるのです。TV番組などでもそうですが、結局全ての話の流れが「それでどれだけ稼いでるの?」というお金の話ばかりになると面白くないですよね。

もちろん経営という視点からどのようにマネタイズをするのかという面白さはありますが、ここで言いたいのは悪趣味な興味としての「他人の稼ぎ」にばかり焦点を当ててしまうのはつまらないよねということ。

これは単純に誰もが自分の位置付けを知りたいということだけなのでしょうけれど、かつては目に見えないだけに気にする必要もなかったようなことがネットを通して簡単に知ることができるようになったからという背景もありますよね。

自由な生き方・働き方を考えるならば例えば「最低限の生活費を稼いでプライベートでは読書したり絵を描いたりして幸せに生きている」というような選択も尊重されるべきで、大切なのは「自分自身で主体的に選んで納得している」という点じゃないのかなと感じます。100人が100人大富豪になれる世の中ではないわけですから。

理想的には「何のためにどう働くのか・どう生きるのか」という視点があって、その結果としての「納得できるだけの収入・利益がついてくる」という考えなのかなと。社員を雇う経営者となった場合には表現の仕方が変わってくるかもしれませんが。

個人事業主・フリーランスという働き方における家庭と仕事のバランスについて。

ちなみに私は家庭を持ちながら個人事業主・フリーランスという働き方で生活をしています(共働きではありますが)。

フリーランスと一言で言っても職種や業界によっても結構変わってきますよね。私の場合は企画業が主体で、案件によってはデザイナー等としても動くような形です。独立前から積み上げてきたスキルセットが結構広いので、ワンストップでも手広く受けられるのが強みでもあります。

また2019年2月中には第1子が産まれる予定で、そのために私自身は最大1年程度は自分が育休を取っても食いつないでいける準備をしてきました。フリーランスって育休を取っても収入補償がされることがありませんから基本的には「ただただ収入がなくなるだけ」なんですよね。

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あとはフリーランスだとローンが通りにくくなるとか。こういう細かいことって意外と事前にしっかりと知る機会ってまだまだ少ないです。

世の中の流れとしてフリーランスとして働きたいという方は今後いくらか増えてくるのではないかなと感じていますが、現実的に制度が整っていなかったり何かしら不利になる場面があったりとデメリットも発信していく必要があるなと感じているところで。

私自身も30歳で独立はしましたけれど、当時でも地方で働いているからなのか身近には同じようなモデルケースがありませんでした。今でも少なくとも同世代だと珍しい働き方・生き方をしている方だと思います。東京などの大都市圏ではそれほど珍しくないのかもしれませんけれど。

そういう意味ではこのブログで私自身が日常的なことを発信するだけでも、同じような環境で働き方・生き方を目指す方には何か参考になることがあるかもしれないなと感じているんですよね。

まとめ

「働くこと」って歳を重ねるごとに「生き方」とのバランスを考えるようになっていくものです。

私は2019年で36歳になりますが、同じくらいの歳で会社員であれば既に課長くらいの役職になっていてもおかしくない年齢です。部長職だと40〜45歳くらいのイメージでしょうか。企業勤めだと出世する度に役割や生き方のステージが変わっていきます。

一方で起業してフリーランスになるということは、独立を決めた段階で出世レースからは足を洗って「代表」という肩書になり、もしかしたら今後法人化すれば「社長」的な立場になるかもしれないということです。つまり自分自身で肩書を作っていくということ。

この働き方が肌に合えば楽しいです。もちろんうまくいくことばかりではなかったり、そもそも稼げるのかという問題もありますから簡単な話ではありませんけれど。

いずれ「自分自身で決めていく」という生き方がどのような方向に向かっていくのか、このブログにも記録していければと考えています。

少なくとも独立後5年間は黒字でうまく生きてきましたので、同じように起業・フリーランスを目指す方がいれば「5年生きる起業と戦略」について少しでも伝えられれば本望です。頑張りましょうね。

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(※2019年8月7日一部追記)

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