仕事

休憩を取ろうよ。フリーランスでも。

時間に縛られない働き方の功罪

個人事業主とかフリーランスになると、働き方に時間の縛りがなくなります。もちろんクライアントワークの中で時間管理は必要ですが、「働く時間」という決まりごとはなくなるわけです。

良い意味では「今日は午前中休み!」とか「1週間オフにしよう!」とかできるのですが、逆に「企画提出前で36時間ほぼ作業しっぱなし」とか「気づいたら90日連勤」ということもあり得ます。体調管理含めて自分次第というのが重要なことで、決して「自由に楽に稼げる!」というわけではありません。一人だとしても経営者なのですから当然なことではあります。

私の場合、自宅の1室を仕事部屋にしているのに加えて、まちなかの制作プロダクション(以下、大通デスク)と、隣県の古民家をリノベしたオフィスにもデスクを置いています。そうあちこち行くわけではありませんがデスクがある拠点としては3ヶ所ということです。

最もいる時間が長いのが大通デスクなのですが、ここでは制作プロダクションの社員や他のフリーランスを含めて約10名前後が働いています。働き方が比較的自由な風土の場となっているので、「○時〜○時まで休憩」のような厳格な決まりでは動いておらず基本的にフレックスです。

印刷業界は「工場」的な時間管理の働き方だった

印刷業界から広告業界に移ったときに驚いたのがこの広告業界特有の自由度です。サンプルが私が勤めていた企業しかないのでそこが特殊だった可能性もありますが、とにかく「(売上ノルマ以外は)ざっくりだな」と感じた記憶があります。

印刷業界って基本的には「工場」なんです。企画・制作・営業部隊はいるのですが、会社全体の人数構成としては「印刷」に関わる部署が最も多い。最近は少人数のオペレーションで生産できる設備になってきているところもありますけれど。工場というのは労働時間と生産スケジュールがきっちり決められていますから、休憩時間も当然きっちりです。決まった時間になると会社内でチャイムが鳴って、休憩に入ったり、作業再開したり。他の部署もこれに合わせて動きます。

この関係で、外回りの営業も「昼は12-13時」です。もしかしたら配属された課や支社によって違った面もあったのかもしれませんが、少なくとも私はそう刷り込まれました。基本的にクライアントもその決まった時間で働いて、休憩して、と動いているので、そのお手伝いをする自分たちも合わせるというのが当然ということですね。まぁ普通の会社はどこも同じだと思います。

広告業界は「結果重視」のフレックスな時間管理

これが広告会社では少し違いました。基本的には昼時間に昼を食べるとかは同じなのですが、「工場」的な要素がないので「企画・アイディア」に全振りして動くようなイメージになります。媒体管理も含めてデスク作業も多いものの「決まった時間の中で生産していく」という意味合いが「ハード」と「ソフト」の違いのような別世界に感じられました。

時間の使い方や密度も変わってくるので、例えば「ちょっとアイディア固めるために午後はコーヒー飲みながらディスカッションしよう」ということもあり得るわけです。もちろんコンプラ守りながらですよ。これが印刷会社のときにはできなかった。意識的なものかもしれませんが休憩時間以外に喫茶店とか入るのが「罪」という感覚だったんですよ。冗談ではなくて。当時は真面目すぎたのかな。

この雰囲気に慣れてくると「企画・アイディアにおけるディスカッションの意味」の大切さに気付いてくるわけですが、広告業界での命とも言えるアイディアがどのように生み出されるのかについては働き方や時間の使い方という点からも非常に学ばされました。一部では「広告会社・代理店はマージンばっかりとって」みたいな言われ方をいまだにされるようですけれど、独立してから余計にわかるのは広告会社にしかできないものが確かにあるということです。その根っこには働き方のある意味での自由度が関わっているように感じます。

フリーランスの働き方は自分次第で白にも黒にもなる

さて、独立後にはこれまでのきっちりした時間拘束も、少し自由度のある時間管理もなくなりまして、完全に自分で自分の時間の使い方を決めるようになりました。それで最初の話に戻るわけですが、「休憩時間」も自分で決めなければ際限なく働き続けてしまいます。特にフリーランスって基本的に一人で働くわけで、フロアに他のスタッフがいても案件単位だと自分だけが黙々と作業していることもあります。

そうすると、例えば企業勤めなら同じ課の人と昼を一緒に食べに行ったり、弁当売りのおばちゃんがいつもの時間に来てくれてそれを買ったりといった何かしらのきっかけがない状態になるんですよね。意識的に声かけて一緒に昼に行くか、自分で休憩と決めて買いに出るかしなければなりません。

フリーランスが時間に縛られない自由というのはあるにしても、作業効率とかリフレッシュとか考えるとある程度のルーチンは経験的に必要だと感じます。私生活と仕事時間をある程度切り分けた方が気持ち的にも余裕が出ますし。私の場合は自宅でも仕事は十分できるのですが、気持ちの切り替えがしたくて平日はほぼ毎日8:30には大通デスクに「出勤」するようにしています。デスクでは仕事の他に、ネットで情報集めたりサイト更新したり本読んだりと自由に過ごします。オンオフの切り替えは自分次第なのはフリーランスの良いところ。気分転換に空いている午前に映画観に行ったりもできます(あまりやらないけれど)。

自由な働き方だからこその「休憩管理」のすすめ

この記事を読んでいただいている方がフリーランスなのか、起業を考えていらっしゃるのかはわかりませんが、もし個人事業主やフリーランス的な働き方をされているのであれば是非「休憩管理」を意識的にしてみることをおすすめします。世間のお昼に合わせなくても良いので(日々のスケジュールによりますが)、デスク作業が中心の日なら混雑時間を少しずらして14-15時とか遅めの昼食でも構わないですよね。

休憩を取ることでオンの時間も集中できます。油断すると延々と休憩し続けることができるのもこの働き方の危なっかしいところですが(見方によっては良い点かもしれません)、一日のリズムをちょっと意識するだけでも働き方の豊かさは変わっているのではないかなと。

さぁ、今日も働きますか。

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