AUTO HALF

ハーフカメラのノイズ感

少しざらついた感じが好きだ。

ハーフカメラはフィルムの面積が半分になるから、同じ大きさに拡大しただけでも粗くなる。その粒状感には、デジタルの加工では再現できない味がある。

デジカメだったらトイカメラのような。とも思うけれど、このニュアンスが少し違う。デジタルのセンサーはそもそも小さくてもよく写る。トイデジでも500万画素とかあったりする。これだと相当しっかり写る。

唯一近いのがデジタルハリネズミかなぁとは思うけれど、フィルムのそれとはそもそも違う。粗さの質がやっぱり違う。

しかもハーフカメラの中には電池がいらないものまである。例えばリコーのオートハーフ。ゼンマイで動くカメラだ。露出計はセレン光電池が使われているが、これは基本的に交換不要なものだ。暗いところにはちょっと弱い。

フィルムは普通の35mm。それを半分ずつのサイズで撮っていく。ファインダーを覗くと、普通のカメラは横長の景色が見えるわけだが、ハーフカメラはこれを左右半分に分けて撮っていくので縦長になる。

現像、プリントはちょっと大変。今のチェーン店的なプリント屋だと2枚1組じゃないとプリントしてくれないところも多い。データ化してもらうときも同様だったりする。でも、それはそれでいい。組写真も楽しいものだから。

半分ずつ撮るから、フィルムがなかなか終わらない。普通の倍も撮れるわけ。36枚撮りなら72枚くらい。枚数は少しずれる。途中で飽きてしばらく置いておいたりすると、現像してもいつの写真かわからなくなったりする。

そんなちょっと使いにくいところもあるけれど、吐き出す写真はやっぱりすごい。ノイズの奥から聴こえてくるのは、たぶんあの瞬間にフィルムに囁きかけたゼンマイとシャッターの記憶なのだろう。

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