日常と雑記

庭で採れた梅で自家製梅ジャム作り。

自分が住んでいる地域では今年梅雨入りしてから雨が続く日が少なかったのですけれど、今日からしばらく雨が続きそうな予報。

そこで昨日のことになるのですが、雨が降る前に庭の梅の木になっている梅の実を収穫してしまうことに。

枝の剪定兼ねて梅の実の収穫をしたところ40個ほどGET

今シーズン暖かくなってきてからまだ枝の剪定をしていなかったので、剪定しつつ枝になっている梅を収穫したところ意外と個数採れました。

 

青梅には「アミグダリン(青酸配糖体)」という物質が含まれていまして、これを食べると体内の酵素と結合して青酸中毒症状を引き起こします。特に小さい青梅ほどその量が多く、また種には果肉部分よりも高濃度で含まれているとのこと。

「青酸」という名前がついていて何だか物騒ですが「アミグダリン」自体は毒というわけではなくて、あくまで食べた時に腸内にある酵素と結合してしまうことで初めて毒性を持つ物質に変化してしまうということですね。

とはいえ青梅100個以上がりがりと食べなければ致死量には至らないようですし、ちゃんと加工したり種を食べないようにしたりと注意すれば大丈夫。一回に食べる量もそれほど多いわけじゃないですし。

今回収穫した梅は中熟程度のものが中心でしたが青梅もいくらか混ざっていましたので、特に小さめの青梅は念の為取り除きました。

多少傷がついていたり斑点があったりするものもありましたが気にしすぎないようにしています。気になる部分は加工する際に切り取ればOK。

熟している実は蜜の成分が滲み出て樹液のように固まっているものもあってかなり綺麗。手に取ってみると軽くてプラスチックみたいな触り心地なんですがほのかに良い香りがします(固まった蜜からというよりも実から外した時に少し果肉の匂いがついたのかも)。

自家製梅ジャム作り。

さて、せっかく40個も梅の実が採れたので簡単にできてすぐ食べられる梅ジャムを作ることにしました。

手順はそれほど難しくないので簡単にご紹介。料理本だったりググってみたりすれば色々なちゃんとした方法が出てくるかと思いますが、あくまで我が家なりの結構適当な作り方という点ご了承ください。

材料は梅の実と砂糖のみ。砂糖の種類はお好みで。今回は上白糖を使用しました。

砂糖の分量は梅の実から種を取った状態の重さの6〜7割程度ですが、甘さの好みもあるので味見しながら適当に。今回は後述しますが種を取った段階で800g弱でしたので、砂糖は500g弱にしています。

軽く水洗い&下処理。

まずは梅の実をボールに入れて軽く水洗い。この際、実と枝がくっついていた部分(成り口)についているヘタの部分(ホシ)を竹串でできるだけきれいに取り除きます。あと傷みが大きい部分はこの段階で包丁などで削り取ります。実に包丁を入れると後ほど火にかけた時に崩れやすくなってしまいますが、これもあまり気にせず。

ホーロー製の鍋に入れて2〜3度ゆでこぼす。

下処理した梅を鍋に入れてから水をたっぷりと。鍋の種類はホーロー製がおすすめ。

ここから火を入れて梅の実に熱を通すわけですが、この手順は結構バリエーションがあるようです。

じっくり時間をかけるほど身のえぐみが和らぐようですので、青梅なら3度、中熟なら2〜3度、完熟なら1〜2度などといった具合に実の様子を見て決める感じで良いかと思いますね。

今回は中熟から青梅に近い実もありましたので3度に分けて処理しました。処理の方法は「ゆでこぼし」で、水が沸騰したら捨ててまた水を入れてという作業を繰り返すことでアク抜きしたりえぐみを消したりする効果があります。

ちなみに梅の実の場合は「ゆでこぼし」と言っても沸騰するまで温度を上げなくてもOKです。

1度目は実と水を入れて弱火〜中火にかけ、菜箸と手で混ぜながら温度をみます。梅の実は火が通るとかなり柔らかくなって崩れやすくなるので、菜箸でかき混ぜたのは最初だけ。手で混ぜたのは「かなり熱いな」くらいが50度程度なので、このくらいで火を止めるため。

梅の実は熱を通すと青から黄色や橙色に色が変わります。鍋を見ていると目の前で熟していくような感じ。茹で汁からはほのかに梅の香りもしてきます。

火を止めたらお湯を捨てて、また水をたっぷりと鍋に入れます。

2度目も同じように弱火〜中火にかけましたが、1回目であまりアクが出なかったので、ある程度熱くなったらとろ火にして少し様子を見ました。この段階でもう梅の実が柔らかいので混ぜないでそのまま。しばらくするとアクが出てきたので丁寧にすくいました。

アクを取りきったところでまたお湯を捨てます。

方法によっては1度で沸騰させてからとろ火にして15分くらいアク抜きするのもありです。青梅に近い場合は念の為ゆでこぼしを2〜3度した方が味がすっきりするのかなと。

3度目は念押し。梅の実がかなり柔らかくなって崩れてくるので注意。

ここまでくると梅の実はすっかり黄色〜橙色に。下処理で痛んでいる部分を削り取った実もあるので、そこから崩れてきているものもありますね。まぁあまり気にせず。

最後なので鍋の底からぷつぷつと細かい泡が出るまで温度を上げてすぐにとろ火に。またアクが出てきたら取り除きます。これで10分ほど。ちょっと念入りすぎるかもしれませんが。

火から下ろしたら梅の実から種を取り除く。

鍋の火を止めたら梅の実をザルにあけます。ここからは種を取り除く作業です。

これも方法は何でもよいのですが実が柔らかくて比較的簡単に種と分離できますので、熱くなければ手で取り除いてもOK。または菜箸で実を潰しながらでもさほど難しくはありません。

取り分けた実はガラス容器などにまとめておきます。

種を全て取り除いたら、ジャムの仕上げの食感をどうしたいかに合わせて一手間加えます。滑らかな方が好みであれば裏ごししたり包丁でたたいたり。

私は果肉感が残っている方が好みなので写真のようにそのままゴロゴロの状態に。これでも煮詰める段階である程度ペースト状になってしまいますので、面倒であればそのまま次の工程にいってしまうのが楽ですね。

測ってみると800g弱。今回梅の実40個でも結構な量でした。

ここで砂糖の量を決めます。果肉量の6〜7割ですから今回は500g弱として、あとは味見しながら調整することに。

砂糖を入れながら煮詰める。

先ほど使ったホーロー鍋を軽く洗って、そこに果肉を全部入れます。火にかける前は上の写真のような感じで果肉感が残っているのが目で見てもわかります。

そこに砂糖を3回程度に分けて30分ほどかけて煮詰めていきます。

最初の砂糖1/3は鍋に入れて果肉と混ぜて、それから弱火にかけます。油断するとすぐ焦げてしまいやすいので、鍋の底までしっかりとこすり取りながら混ぜられるシリコンゴムベラを用意しておくと安心。

鍋の底から気泡が出てきたら、次の砂糖1/3を入れてまた混ぜながら煮詰めます。

ここでしばらく置いておくとアクが出てくる場合があるのでできるだけ取り除きますが、今回はこの段階ではほとんどアクが出ませんでした。事前に3回ゆでこぼししていたからかもしれません。

途中で混ぜるのを止めてとろ火で少し様子見てみたのですが、鍋の底が軽く焦げ始めた様子だったので「これはアク出ないな」と判断してまた混ぜ続けることに。とろ火や弱火でも本当に焦げやすいのでシリコンゴムベラで混ぜ続けることをおすすめします。

しばらくすると上の写真のように黄金色のペースト上に。果肉感も多少残っている感じ。ジャムとしては水っぽい印象も受けるかもしれませんが、完成後に冷蔵庫で冷やせばちゃんとジャム状になるので気にしません。逆にこの段階で粘度を上げようとして煮詰め過ぎないように。

さて、ここからが最終の味調整です。砂糖の残り1/3を使って味見しながら梅ジャムの酸っぱさと甘さのバランスを好みにしていきます。よくわからなければ「ちょっと甘いかな」くらいまで入れても良いですし、あまり考えずに分量通り量を入れてしまってもOKです。

出来上がったあとに甘過ぎればレモン汁を入れたり、酸っぱ過ぎれば蜂蜜と混ぜたりすれば調整可能ですので。

味が決まったら混ぜながらまた少し煮詰めて完成。もしこの段階でまだえぐみがあるなと感じたら、煮詰める時間を長くすることで和らげることも可能です。わずかに苦味・えぐみが感じられる方が好きという場合もあるでしょうしこのあたりは好みで。

熱湯消毒した容器に瓶詰め。

火を止めたら熱いうちに瓶詰めします。

容器は使い終わったジャムの空き瓶とかでOKですが、事前に熱湯消毒しておきます。できる限り滅菌された状態で保存するためですね。

空き瓶に熱い状態のジャムを入れていきます。できるだけ容器の口ギリギリまで入れて空気量を減らした方が長期保存できます。まぁ自家用だとすぐに蓋開けて食べ始めることがほとんどかと思いますから気にし過ぎなくても良いかもしれませんけれど。

瓶詰めしたら自家製梅ジャムの完成。完全に滅菌できていれば常温でも保存できるようですが、我が家では粗熱を取ってから冷蔵庫へ。

まとめ

ということで、光にかざすと橙色というか黄金色に近いきれいな色のジャムができました。

今回は梅の実40個の果肉800gで砂糖500g弱使っていますから合計1kg以上の梅ジャムに。小さめの瓶にも詰めて身内にもお裾分けして味見てもらうことに。

1日置いて今朝改めて食べてみましたけれど、煮詰めている時に味見した時よりも冷蔵庫で冷やしたことで酸っぱさと果肉感が少し増していて爽やかなジャムに仕上がりました。

フルーティーな中にごくごく僅かに苦味が風味として残っていることと、裏ごしせず果肉感を残したことでマーマレードのような印象も。

自分で汗かいて庭木から収穫した梅で作った自家製ジャムですから余計に美味しく感じるものですね。たまにはこういうのも気分転換になって良いものです。ではまた。

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