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半泊日帰りの車中泊旅行のすすめ

三連休の中日に岩手県盛岡市を出発して、青森県八戸市の館鼻岸壁朝市(たてはながんぺきあさいち)に行ってきました。到着は午前4時頃。朝市は日の出とともに始まるので今だと5時頃ですね。ついでに沿岸を南下して岩手県洋野町、久慈市経由で岩手町に抜けて17時頃に帰ってきた形です。

今回のようにふと思い立ってドライブ旅行に出発することが結構あります。ぎっちり旅行予定を決めるのも良いのですが「行くか!」と夫婦で出発するのです。

こんな時、車中泊に合った車選びの大切さを感じます。そして最初に車中泊で「半泊」を入れると旅行の自由度が格段に上がります。

旅行しながらサクッと個人的な車中泊のポイントまとめてみたのでご参考まで。

以下、夫婦二人の場合に限っての話です。3人4人となればキャンピングカーやキャンプ場で泊まることを除いて、普通に宿泊施設に泊まった方が快適です。

 

車中泊は楽しいが厳しさも。

夫婦で日帰りなら何でも良い。

まずは普通の日帰り旅行について。

今所有している車が2台あるのですが、片方は車中泊可能なミニバンです。

運転手がどちらかになるとか、交代でやるのかとか、その時の旅行の条件によって最適な方を選びますが、日帰り旅行なら基本的にどんな車でも構いませんよね。

楽しく旅行できればそれで良いのです。これが大前提。

泊まりでも宿泊施設なら基本的に何でも良い。

次に泊まりの旅行の場合。

泊まりでも日帰りと同じです。

旅行先で結構な量の何かを買う予定があるならばミニバンにしますが、距離が長ければ燃費が良い方とか。

まぁここまでは普通の話なので特別なことはありませんが前提として比較用に。

さて、本題は車中泊を考える場合です。

 

車中泊するならフルフラットになる車種が必須。

車中泊を考える場合、高価なキャンピングカーを想定するのであればそれで良いですが、一般的にはキャンピングカー以外の自家用車を選ぶのが現実的だと思います。普段の使い方も駐車場も制限されませんしね。

車中泊を想定して自家用車を選ぶ時には、以下のポイントを重視します。

1)寝るスペースがフルフラットになること。

2)完全に車内を遮光できるオプションを準備できること。

3)寝るときにちゃんと足を伸ばせること。

4)フルフラットにしたり戻す作業が車内にいる状態で完結できること。

5)一般的な駐車場(立体駐車場含む)にできるだけ入れられること。

一つずつ見ていきましょう。

 

1)寝るスペースがフルフラットになること。

「フルフラット」であることは想像以上に大切です。疲れの取れ方が全く異なるので、段差を荷物で埋めようなど余計なことを考えなくてもフルフラットになる車種を選びましょう。

フルフラットになりさえすれば、あとはアウトドア用のアルミシートと、ニトリなどで売っている折りたたみマットレスに四隅をゴムで止めるタイプのベッドパッドを組み合わせて快適に寝られます。

二人で寝る場合には個人的には寝袋はおすすめしません。意外とかさばるしたたむのも面倒だし。ダブルベッド用の大きめのもの掛け布団で、あまり嵩張らないものがおすすめです。

ここ結構大事なことで車中泊というと「アウトドア!」という印象で専門的なものを用意したくなるものですが、基本的には「布団で寝る」環境を持ち歩けるならそれがベストです。ただそれだと結構嵩張るので必要に応じてコンパクトにしていくイメージですね。

 

2)完全に車内を遮光できるオプションを準備できること。

「真っ暗になる」ということも疲れを取るには大切です。車中泊可能なスペースって結構外が明るいことが多いので、外からの目隠しという理由以上に「遮光性」が重要です。

キャンピングカーなどなら居住環境が壁で囲われますからほとんど気にならないと思いますが、ミニバンなどでは窓に遮光性の専用オプションを貼るかカーテンを付けるかで対応する必要があります。純正でもサードパーティでも結構な値段がすることが多いので事前にチェックしておくことをおすすめします。少し高くても完全遮光できることを優先した方が良いです。

 

3)寝るときにちゃんと足を伸ばせること。

これは寝る人の身長にもよります。足を伸ばせるかどうかでストレスが段違いです。

使う人によっては一般的に「難しい」と言われている車種でも快適に使える可能性が十分ありますので、実際の身長と荷台の長さを比較してパフォーマンスを判断しましょう。私の場合は夫婦とも身長が低いのでミニバンでもかなり快適ですよ。

 

4)フルフラットにしたり戻す作業が車内にいる状態で完結できること。

これも大事です。車内を遮光にしてランタンなどで照らしながら夜は過ごすのですが、まわりで車中泊されている方々の快適性も奪わないように心がける必要があります。

夜中にどうしても車を少し動かしたくなったり(隣の車がエンジンかけっぱなしなど)、朝方起きてフルフラット状態から元の状態に戻して準備したりすることは意外と多いものです。

この時にいちいちドアを開け閉めしてバタバタしなくても良いように、車内でその作業が完結できるシステムになっている車種がおすすめです。

 

5)一般的な駐車場(立体駐車場含む)にできるだけ入れられること。

これもドライブ旅行ではかなり大事なことで、キャンピングカー等よりも普通車で快適性を求める方が良い理由の一つです。

海や山など自然散策的な旅行であればそんなに問題はないのですが、たまに旅行中に都市部の施設に行く場合、立体駐車場も選べると自由度が格段に上がります。古いタイプの立体駐車場だと今のトールタイプの軽自動車でも厳しい場合もありますが、一般的な立体駐車場はミニバンレベルであれば問題ない場合がほとんどです。

同じ理由で、できる限り屋根の上にルーフボックスを付けなくても良いセッティングで考えることをおすすめします。寝具以外はできるだけコンパクトにするのがコツですね。

 

車中泊用の車選びのポイントとしてはこのような感じですね。

 

車中泊のマナーを守ることは大前提。

以前からこの問題は言われ続けているものの、メディアで道の駅や車中泊ブームが取り上げられるたびに思い出したように叫ばれるのが車中泊のマナー。車中泊のOK・NGは事前にネットで調べるか施設に直接聞くかしましょう。

短時間の休憩であればOKというのも高速道路のパーキング等では基準として設けられていたりはしますので、常識の範囲での利用が大前提です。

 

夫婦なら車中泊で連泊はあまりおすすめしない。

ここまで車中泊の車選びやマナーについて簡単にまとめましたが、じゃあ実際に旅行に行こうとなった時、車中泊だけで旅行して歩くのは正直なところあまりおすすめしません。

完全にそれが趣味で楽しむのであれば構いませんし、一人旅行であれば尚更その方が面白い場合もあります。

ただ、基本的には「宿泊施設の方が良い」です。当たり前ですが。理由として大きいのはトイレと風呂と安全性の問題です。夫婦旅行の場合、少しでも安全に衛生的に身なりよく過ごせることが旅を楽しむポイントです。

ビジネスホテルでも数千円で泊まれますから、それなら車選びの段階で車中泊前提ではないコンパクトなものにして、その分を宿泊費に充てた方がトータルとしては楽しめると思います。

それでも私たちの場合、車中泊前提の車選びをした上で装備も整えて旅行に行くのですが、これは「初日の前日スタートで半泊入れるため」というのが主な理由です。

深夜出発で半泊入れる。

初日を最大限使うための深夜スタート

例えば土曜に日帰りで出かけるつもりなら、前日金曜の夜に仕事から帰宅した後、風呂に入ってから深夜0時〜2時頃に出発するのです。

例えば岩手県盛岡市〜青森県八戸市の間は高速に乗るかどうかでも変わりますが2〜3時間前後。深夜0時に出て、現地に3時に着いて、車中泊仕様でゆっくり仮眠をとって朝イチからスタートします。

この前日深夜出発だと現地に着いてから宿泊施設に泊まるにはちょっと短いし、完全車中泊ではないので簡易装備でも大丈夫です。日帰りでも十分に行程が組めます。

これが半泊日帰りの車中泊。

もちろんこれに二泊三日の旅行をつなげたり、反対に最終日に半泊車中泊追加して仕事が始まる日の朝方に自宅に戻ったりという行程を組むこともできます。

単なる車中休憩とは疲れの取れ方が違う

仮眠レベルなら普通にシートを倒して休むだけでもという方もいるかと思いますが、フルフラットの遮光空間で横になって寝るのとは疲れの取れ方が全く違います。

また完全遮光にしなくても後部席だけ暗めにすることもできるので、昼間に体調崩した時などに休む場合にも便利です。実際今年の春に長めのドライブ旅行に行った際、疲れが出たのか体調崩したタイミングがあったのですが90分ほどガッツリ寝て回復しました。

 

まとめ

あらためて、車中泊用の車選びのポイントはこれ。

1)寝るスペースがフルフラットになること。

2)完全に車内を遮光できるオプションを準備できること。

3)寝るときにちゃんと足を伸ばせること。

4)フルフラットにしたり戻す作業が車内にいる状態で完結できること。

5)一般的な駐車場(立体駐車場含む)にできるだけ入れられること。

そして、旅行予定の前日深夜出発の半泊車中泊を行程に組み合わせることで自由度が格段に上がります。とはいえ疲れが出ないように余裕持って移動するようにしましょうね。

 

 

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