先日発表・予約開始されたRICOH GR III。私はRICOHの公式サイトで予約しました。
取り敢えず本体のみの予約にしていますが、アクセサリーや周辺機器も追って揃えていく予定です。
その中でも「バッテリー」についてはGR II以前の機種から大きく変わるので注意が必要です。
GR II以前のバッテリーには互換性があったがGR IIIでは新規格になり互換性はなくなった
GRDシリーズからGR・GR IIまでは「DB-65」が共通のバッテリー
GR II以前の純正バッテリーは初代GRD(GR Digital)の「DB-60」が最初で、その後に「DB-65」にアップグレードされました。一応「DB-60」と「DB-65」は互換性がありますが、旧商品は廃盤になっていますし敢えて使う理由もないので「DB-65」が基本となります。
この「DB-65」はGRDシリーズからGR、GR IIまで通して互換性があるバッテリーです。RICOH公式サイトの商品ページには互換性について下記のように記載されていますね。
【DB-65】
GR II、GR、GR DIGITAL IV、GR DIGITAL III、GR DIGITAL II、GR DIGITAL、GX200、Caplio R5/R4/R3/R30/GX100、G800、G700、G600のリチャージャブルバッテリーです。充電には専用バッテリーチャージャーBJ-6が必要です。
GRDシリーズやGR、GR IIに加えてRICOH製品では共通で使えるものが多いですね。メーカーとしては開発費が抑えられますしユーザーとしては共用できるのでありがたい仕様ではあります。その一方でバッテリーサイズに本体デザインが影響を受けるということはあるかもしれません。
また表記にあるように専用バッテリーチャージャーは「BJ-6」です。本体を購入してもバッテリーチャージャーは付属していないんですよね。一応本体でUSB充電できるということで。
使い方によってはそれで十分という方もいるでしょうし、シリーズを通して買い換える場合にはバッテリーが共通であるだけにバッテリーチャージャーを毎回買い換える必要はないわけです。
「DB-65」は比較的安価な「SIGMA BP-41」と互換性があった
長らく使い続けてこれたこの「DB-65」には「SIGMA BP-41」と互換性があるというポイントもありました。
純正バッテリーは比較的高めの価格設定なので、自己責任でサードパーティの互換バッテリーを購入する方もいますよね。例えばROWAの互換バッテリーなどは比較的メジャーです。価格が3倍ほど違うのである程度ダメ元で2個セット購入したりね。
ただしやはり互換バッテリーの信頼性ってどうしても微妙なところで。当たり外れがあっても「しょうがないか」というレベルだったり。
ところが「DB-65」の互換性がある「SIGMA BP-41」はSIGMAの「DP1 Merrill、DP2 Merrill、DP3 Merrill」の純正バッテリー。サードパーティの互換バッテリーよりも信頼性が高いわけで。
しかも価格的にも互換バッテリーよりは高いけれど「DB-65」に比べれば半分くらいとリーズナブル。そこでGRD・GRユーザーは結構この「BP-41」を使っているんですね。
ちなみに「BP-41」用のバッテリーチャージャー「BC-41」も互換性がありますが、チャージャーはRICOHの「BJ-6」の方が安く手に入るかなと。中古で探すのであればどちらでも大丈夫です。
私の場合はGR、GRD IIIに加えてSIGMAの「DP2 Merrill」も持っているので、バッテリーをこれらで共有できるのが大きなメリットでした。
最近はGRメインになっていますが、バッテリーは「DB-65」2個と「BP-41」2個を順番に使っています。感覚的にはどちらも遜色なく使えていますし、自分の使い方だとバッテリー4個はかなり余裕を持った数だなというところ。一般的には本体用1個に加えて予備バッテリーは1〜2個でも十分かなという印象です。
「GR III」用新バッテリー「DB-110」と専用バッテリーチャージャー「BJ-11」
さて、「GR III」ではこのバッテリーが新しくなります。「DB-110」です。
新バッテリー「DB-110」と新バッテリーチャージャー「BJ-11」
発売前だからか細かい商品説明がまだ出てきていないのですが、公式ストアの商品名には下記のような表記があります。
【DB-110】
GR III/WG-6/G900用リチャージャブルバッテリー
「GR III」の他に「WG-6(タフネスカメラ)」「G900(工事写真モデル)」とバッテリーが共通ということですね。いずれも2019年3月下旬発売予定とのことなので、同時期に開発された製品についてはこの「DB-110」対応に揃えてきたということになります。
専用バッテリーチャージャーも新しくなって「BJ-11」という型番に。いつも通り本体には同梱されていないので必要に応じて別途購入する必要があります。
「BJ-11」は新しい規格の第一弾ですからGR IIIに本体同梱でも良かった気がするなと個人的には感じますが、価格戦略もあるでしょうし人によっては純正品以外で探す方もいるのかなと考えると目くじら立てるほどのことではありませんね。あとは公式ストアで本体買えばポイントがつきますから、予備バッテリーとチャージャーはそのポイントで後ほど購入するのもありです。
気になるのは互換バッテリーが登場するかどうか
GRユーザーで「SIGMA BP-41」を使っていた方は「果たして同じような互換性があるバッテリーが出てくるのか」ということは気になりますよね。
これまで資産として増やしてきたバッテリーは継続使用できないので改めて数を揃える必要がありますし、サードパーティの互換バッテリーは出てくるとは思いますが「BP-41」のような信頼性が高い比較的安価な互換製品が登場するのかどうか。
どちらにせよすぐには出るはずもないので、まずは純正バッテリーを追加で1〜2個買って様子を見るという方も多いかもしれません。1個4,000円以上しますからちょっと高めかなという印象はありますが。
追記)オリンパスの『LI-90B / LI-92B』が『DB-110』と互換性があるらしいけれど。
『DB-110』の互換バッテリーについて、オリンパスの『LI-90B』『LI-92B』がいけそうですね。ただし『LI-90B / LI92B』自体はそれほど安くないので、それなら純正の『DB-110』を使う方が安心です。どうしても安いバッテリーが欲しければ『LI-90B / LI-92B』の互換バッテリーをロワジャパン製などで選べば良いのかなと(純正ではないので自己責任です)。ご参考まで。
連続撮影可能枚数は減っている?
スペック表を見て気になっているのは、新しいバッテリーになったにも関わらず連続撮影可能枚数が減っているようだということです。
「GR II」と「GR III」の公式製品ページの仕様表記は以下の通り。
【GR II】専用バッテリー「DB-65」による連続撮影可能枚数。
静止画撮影:約320枚※1、再生時間:約190分※2
動画撮影時間:約45分
※1 撮影枚数はCIPA規格に準じた測定条件による目安であり、使用条件により変わります。(CIPA 規格抜粋:液晶モニターON、フラッシュ使用率50%、23℃)
※2 時間は当社の測定条件による目安であり、使用条件により変わります。
【GR III】専用バッテリー「DB-110」による連続撮影可能枚数
撮影可能枚数:約200枚
※満充電のリチウムイオンバッテリー使用、23℃、撮影枚数はCIPA規格に準じた測定条件による目安ですが、使用条件により変わります。
再生時間:約180分
※時間は当社の測定条件による目安であり、使用条件により変わります。
仕様条件によって変わるものの、これはおそらくCIPA基準として2013年8月から正式運用されている「手ぶれ補正」の関係もあるのかなと想像します。
「GR III」では手ぶれ補正が搭載されましたから、その分どうしても撮影可能枚数に影響してくるということではないかなと。
それでも「約320枚」→「約200枚」というのは結構減っているなという感じですが。購入してから検証する必要がありますね。
※2019年3月4日追記
新しいイメージセンサーの電力消費量が大きいためにバッテリー自体は容量が上がっているものの撮影可能枚数が減っているという話もあるようです。
まとめ
バッテリーの互換性って地味にGRシリーズを使うメリットだったので(特にDP2 Merrillと共有できること)、改めて普段持ち歩く機材のセットについては検討していきます。
バッテリー自体は大した重さでもないのですが、充電器も共有できたのは良かったので。「GR」と「GRD III」と「DP2 Merrill」がもしバラバラの規格だったらバッテリー各2〜3個×3種に加えて充電器3つになってしまいますから。
というか共有できたからこそセットで持ち歩いていた部分もあるので、「GR III」を購入したらシンプルにこれ1台に割り切って運用することになるかなとも思います。旅には色々持って行きたくなるというのもありますけれど。
こう考えると機材として「GR III」を導入するだけで普段のセッティングが結構変わりそうだなと。手元に届くまで1ヶ月くらいはありそうですが楽しみです。