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災害時にTwitterが担うもの (とターゲティングの重要性)

私のTwitterアカウント(@neji1983)は2010年4月に開設して細々と使ってきたアカウントです。今回、台風21号の関係で現地情報をリツイートしていたのですが、ふとアナリティクスを見てみて気付いたことがあったので整理しておきます。東日本大震災の時のことも思い出しつつ。

まず大前提として、今回台風被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げるとともに、一刻も早い復旧を願います。この記事は、災害時のTwitterについて私のスタンスを整理するとともに、ターゲティングについて補足的に述べるものです。

・Twitterの一次情報拡散の役割は重要

・自分の記事に紐付かない一時的なインプレッションの増加はフォロワー数にほぼ影響しない

・ターゲティングなき拡散は何かをもたらすのか

 

Twitterが災害時に担うもの

東日本大震災で活用したアカウント

私がTwitterを開設後に最初に意識して運用したのは東日本大震災の時です(アナリティクスで辿れないので当時の解析はできませんが)。

私は震災の瞬間、仕事の関係で宮城県の南三陸町におりまして被災しました。

一時的に盛岡の自宅に避難しましたが10日ほどで鉄道が平泉まで復旧したのでアパートに戻り、その後約1年半の間、岩手県南から社用車で宮城沿岸の被災地にほぼ毎日通い続けることになります。このときに被災地の復旧・復興情報をツイートするためにTwitterを使っていました。

孤立した場所への物資供給のための道順や、現地情報の報告などです。こちらからの情報発信への返信として全国からの応援の言葉に助けられたこともあります。

その後一段落してしばらく放置していたり、たまに思い出したようにつぶやいてみたりとまた細々と使いながら、このサイトを始めるにあたって連携させることにした流れで今に至ります。

災害関係で活用できるタイミングに限り情報拡散

2018年9月4日、記録的な大型台風21号(Jebi)が関西に上陸し大きな被害を出しながら北上しています。今現在(19:00)も北上中で、私が住む岩手もこの後に影響が出てくる予報になっており、その合間にこの記事をまとめています。

災害時のTwitterの第一次情報拡散の役割は大きいものです。世界中に住む人々のリアルタイムの現地情報がテキストだけではなく画像・映像で同時多発的に投稿されます。

私の場合、災害時のTwitter運用のスタンスを決めています。基本的に災害が起こっている時間帯が仕事時間に重なる場合(=災害情報を拡散する人が少ないだろう時間帯の場合)、できる限り有用な情報を拾ってリツイートしていきます。

例えば、緊急性が高い避難情報や、安全につながる情報、予測につながる情報などです。今回の台風情報では当初リアルタイムに近い被害状況の動画が上がってきたので、まずは外に出るべきではない状況であることの拡散のために動画中心のリツイートをしていきました。

その後、タイムラインに同様の被害情報が埋まってきたことと、リアルタイムではなく少し前の動画情報等も再度引用される形で流れるようになってきたことから、「台風の次の経路に入る予定のエリアの避難準備情報」などの予測情報のリツイートにシフトしていきました。

台風は2時間程度で過ぎますから、通過後に「今大変な状況になっている」系の動画情報は改めて拡散しないスタンスです。

さらに、17時以降は働いている方たちも終業時間となり拡散する立場の方が増えるので、私のアカウントでの実況的なリツイートは少なくして、このあと東北地方にも来る予定の台風の備えにシフトしました。22:00頃から天候が荒れそうなので、20:00までには事務所を出て帰宅予定です。

少し大げさかもしれませんが東日本大震災の経験から状況を見て自分に何かできそうな役割があるかどうかを判断して成すことを成すということを心がけています。

Twitterアナリティクスが示唆するもの

グラフが跳ね上がる

さて、一息ついてアナリティクスを見てみるととんでもないことになっています。震災の時もそうだったように記憶しますが、リアルタイムの災害情報は一つ一つのツイートが2,000前後のインプレッションを積算していき、合計のインプレッションが飛び跳ねた形になりました。

間違いのないように釘を差しておきますが、これは「バズる」とは違います。基本的にインプレッションを狙ったものではないことと、意図としては現地の第一次情報を拡散しようとするリツイートによるものです。

ここで見ていただきたいのは、それ以前が細々とやっていたためにイレギュラーな値としてグラフがろくに見れない状況になっていることです。細かくサイトとの数値変化を分析してみていたのがぶっこわれました。

また、インプレッションは多くてもフォロワーが増えるわけではありません。見る人達は流れていく情報を次々と消化していくからです。逆の立場でもわかりますよね。見ている立場としてはいちいちフォローはしないはずです。

少しでも防災的な意味合いで役に立てたのならばよかったかなと思いつつ、このグラフはあることを示唆します。

全くターゲティングしなければ同じことになる

一時的に消化されていく情報でインプレッションを稼いでも、目的とするコンバージョン(フォロワーの増加やサイト訪問)につながるとは限らないということです。

インフルエンサーにリツイートしてもらったり、自分の作品をアップしてバズった場合などは別です。この場合はコンバージョンにつながるでしょう。

また、プロモーション広告枠を買ってPRした場合はどうでしょうか。少なくとも個人運用のサイトやブログレベルであれば、おそらくある程度のターゲティング設定をしたとしてもインプレッションは稼げてもフォロワー増加などにはつながらないのではないかなと感じます。(実際に試してみたい気もしますが)

いずれにせよ、ターゲティングせずにどれだけインプレッションを稼いだとしても情報を消化されるだけで結果にはつながらない可能性が高いということです。今回の18万インプレッションは完全に数字を狙わない状況でのインプレッションなので最も極端な例と言っても良いのではないでしょうか。という実感。

情報の質とターゲットの明確化が重要

仕事の中でどのようにコンバージョンを増やしていくのかということはやってきたものの、自分自身のものとして1から育ててみるのは実践的、実験的で楽しいものです。その中で、サイトを伸ばそうとするのであれば、単純なインプレッションの増加を目指すのではなく、提供情報の質を上げつつターゲットに最適化されたものにしていくことが近道なのだと思います。

当たり前のことかもしれませんが、再認識するきっかけとなりました。19:50になりましたので台風に備えて帰ります。

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