働き方

台風一過と大阪出張。

台風19号のピークから1夜明けて今日は雲ひとつない快晴。今日は雑記的につらつらと。

昨夜は地元でも初めての大雨特別警報。北東北でここまでの状況になるのは異例でした。私が住んでいる内陸のエリアでは雨はそれほど強くなかったものの風はかなりのもので、一晩中吹き続けていたような印象でなかなか寝つけませんでした。うとうとしつつニュースを見ながら朝を迎えた感じですね。

台風19号のピークを前にして、2016年(平成28年)の台風10号の豪雨被害を思い返す。この3連休は台風19号対応でどこも大変な状況ですよね。この記事を書いているのが2019年10月12日の19時で、ちょうど伊豆半島に台風が...

ただ台風一過で完全に安心できるということでもないもので。雨が降ってから川が増水しながら下流域に流れていくまでにはタイムラグがありますから、晴れてから増水する川もありますし数日は油断できない状況です。土砂崩れも起きやすい状況になっているわけで、次の雨のタイミングで崩れるということも十分に考えられますので。

被害状況も朝から昼にかけてある程度明らかになりましたね。数字だけを見るとこの規模の台風災害としては人的被害は最小限に抑えられたようにも感じられますが、それでも0ではありませんし家屋被害などを含めて痛ましい状況が各地で見られることについては変わりありません。

今回、全国的に公共の交通機関や企業でも休業として自宅待機・避難優先とする流れがあったことがある程度は効果的な減災につながったようにも思われます。

通常のレベルであれば不要不急の外出を避けるようにと言われても結局のところ出勤命令が出て、、、という企業は少なくないのではないでしょうか。特に大企業よりも中小企業では。それが今回はそもそもインフラから全てストップするという状況ができたことで「本当に皆が休む」という判断をしやすかったですよね。もちろん災害時だからこそ稼働する必要がある職種もありますし100%世の中が止まるということではないにせよ。

総人口の減少と合わせて労働人口の減少も顕著になってくる中で、「働くということが命に代えても最優先」というような風潮が弱くなってきていることは良い傾向です。今となっては信じられませんが、実際に比較的大きな規模の災害でも休めないという状況は10年前くらいには普通の状況だった気がします。東日本大震災の時でさえ。

企業としてはクライアントがいる中で災害時にも稼働し続けることが使命のように感じるということは理解できないでもありませんでしたが、労働力が貴重になりつつある現在は寧ろ「そこまでする必要はない」「何よりも命が大事」「そんなブラック企業ならやめる」というような判断も当たり前に躊躇なくできるような世の中になってきているんですよね。

経営者としては社会に対してどのようなスタンスで企業を位置付けていくのかということをしっかりと表明しないと評価されないとも言えます。その優先順位を「人」にすることが今の流れになっているということなのかな。人口が増え続けていた時代には当たり前だった「労働=人生の全て」というような働き方・生き方からは確実にシフトしているなと感じるところです。

この流れが加速しているのは特にSNSなどによって個人が世間に対して疑問をぶつけることができるようになっているという要因もありますよね。特に日本の場合はtwitterで匿名投稿をして、それに対して世論が動くということが起こりやすいかもしれません。

今回の台風でも「なぜ自分の勤め先は休みにならないのか」「出勤命令が出た」ということでメール通知などの文面をアップして、それに対する批判が大きくなった所で企業側が休業にするという流れも見られました。中にはフェイクもありましたので釣られないようにする必要はありますが。

これ企業側の立場に立って考えると、もしかしたら「批判をおそれて休業にはしにくかった」という前提があった場合もあるかもしれませんね。株式会社では株主に対して姿勢を見せなければならないとか、休業に対する消費者からのクレームを軽くしたいとか。それがネット上で「休んで当然だろ」という流れができたことで極々当たり前の判断がしやすくなった面もあったかもしれないなぁと想像したり。

いずれ従業員も含めて人の命を守ることを最優先するという当然の判断ができるような経営者になりたいものですし、社会的にもそれがお互いに当たり前ということになっていくことを願います。

さて、明日は東京→大阪と移動で、明後日は大阪での打ち合わせ。その後は終わり時間によって地元まで帰ってこれるか、大阪か東京で更に1泊してから帰ってくるかになります。タイミング的に交通機関の復旧が微妙なところではありましたけれど、ありがたいことに東北新幹線も今日の夕方に再開したとのことでしたから何とかなりそうです。

出張先で少しゆっくり目に追加視察してこようかなとも考えていましたが、この状況ですからできるだけ早めに帰ってきたいなという気持ちに変わったのが正直なところ。東北までの終電に間に合う限りは戻ってきたいところですね。ではまた。

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