家の片付けで溜まりに溜まった「本」の行方が問題に。
際限なく増えていく本を整理しなければ。
最近、休みの日には夫婦で家の片付けを集中的にしています。今の家に住み始めて8年程経って、段々と物も多くなってきたのでここら辺で一旦整理しようというわけで。もう流石に使うこともないだろうというものをゴミとして捨てたり、取り敢えず取っていた箱やダンボールをまとめてクリーンセンターに持っていったり、結構な量を外に出している中で大きな問題になってきたのが「本」です。
夫婦とも本の虫で、専門書から漫画まで結構な量の本が家にはありまして、本棚には入り切らずに箱にまとめて押入れに入れていたりするんですよね。それを改めて整理しながら、クリーンセンターに出すのか、それとも少しでも現金化するのかなどを検討中で。
古本屋よりメルカリで直接売買した方が手残りが多い時代。
今だと古本屋に持っていくよりもメルカリで売った方が手残りは多いと思われるので、試しに私が持っていてもう使わないだろう専門書を何冊か出品してみました。そしたら意外と2-3冊はすぐに買い手がついたんです。これまでメルカリは使っていても買う専門で売る経験は初めてだったものですから、あっさり売れるのが意外だった反面、もしかしたら値付けが安すぎて売れたのかなと考えてしまったりします。
メルカリでバーコードを読ませて本を売るUIが結構使いやすい。
メルカリで本を売る場合にはバーコードで自動的に書籍情報が入るようになっていて、さらにおおよその販売価格が提案として自動入力されます。これは一般的な販売データから計算されているものだと思われますが、カメラ起動でバーコードを読み込ませるだけなので結構簡単。しかも一度読み込んだ後に、そのまま別のバーコードを読むこともできるので手元の本を適当に読ませていきながら推奨価格を見ていくのも面白いです。
最低出品価格は300円。
メルカリの最低出品価格は300円ですから、読み込ませて300円と出た本はあまり価値がないと判断されているということ。もともとが安かったり古かったりすると300円という数字になりがちです。まぁAmazonのマーケットプレイスで1円とかで売っている中古本もあるくらいですから、値がつかない本というのはそういう類のものです。
専門書は中古市場でも比較的高く取引されている。
一方で、発行から10年以上が経ってても比較的高めに出るのが専門書です。時代を超えても資料としての価値は下がりにくいということだと思います。中にはAmazonとかでプレミアが付いているレア書籍もありますが、これは楽天など別なマーケットで調べてみると普通に定価で新品が売られていたりするので気をつけなければなりません。専門書は絶版になりやすかったり、発行部数自体が少なかったりするので付加価値がついてしまいがちなのはしょうがない面もあるとは思います。内容の善し悪しとは必ずしも一致しないのが難しいところですが。
メルカリで何冊か実際に売れたところではたと気付く。
それで実際にメルカリに10冊ほど出品してみて3冊ほど売れたところでちょっと考えてしまったのです。以下のツイートを参照。
ものを売る場合、そのものが生み出す価値と手放す価格のどちらが大きいのかをよく考える必要がある。例えばもう読むことのない本1冊。3,000円の専門書が古本で半額で売れたとしても、その本の専門性を用いて数万円の価値を生み出せる可能性は本当にないのかどうか。目先の数字で損をしてはならない。
— Neji (@neji1983) October 6, 2018
性格的になかなか専門書は手放せないもので、とは言え書籍は際限なく増えて収納スペースを圧迫していくわけです。仕事の関係で購入した専門書などはその案件が終わればほぼ読み返すことがなかったりするので今回はそのような専門書を中心に出品してみたのですが、ツイートのようなことがふと頭に浮かんできます。
1冊の古本が生み出しうる利益について。
たまにメルカリで売ることを中心にしている知人に話を聞いてみると「何か売れそうなものはないかな」と常日頃考えているとのこと。これって中古品売買で少しでも小遣い稼ぎをしようということだとは思うのですが、理解できる反面疑問もわきます。つまり、例えば1冊の本を売るとして、その本が中古売買で生み出す利益に対して、その本を自分が読み込んで専門家として講演したりレビュー記事を書いたりといった別の利益の出し方もあるのではないかということです。
特に専門書であれば、その道のプロとしての知識を強化するために手元に持っていた方が、中長期的に大きな利益に繋がりうるのではないかと考えてしまいます。例えば干ばつで苦しんでいる国に対して井戸を作ってあげたとして、その井戸の資材をバラして売ってしまえば日銭が稼げるけれど、それよりもきれいな水を元に健康的な生活を手に入れることで町を中長期的に発展させた方が最終的な利益は大きくなるというのと同じことです。
手持ちの書籍を売ってしまうことが、井戸をばらして目先の小さな日銭を稼ぐことになっていないだろうか。3,000円の本が生み出すものがどこまで広がりうるのか。そこが大事なのだと感じるのです。
利益機会を十分に見極めることが必要になってくる。
もちろん、仕事のために購入した書籍はその案件が完了した時点で報酬として原価以上の利益をもたらすように計算してはいるので、一旦役割を終えたものは手放して一部を現金に還元させて、また次必要になったときに中古で買い戻す方がお金の流動性を考えると賢いかもしれません。このバランスを見極めることが大切ということです。
また別の視点で言えば、メルカリなどの中古市場が求めるものは単に利益のみではなくて、使われなくなっているものや本に新たな光を当てることで眠っている資源を有効活用しようということでもあると思います。本だって読まれず本棚に飾られているだけでは役割を果たしていないわけですから、それをキャッシュを媒介にして有効的に活用しうる人に渡ることで社会全体の利益に資するということは必要なことだと感じます。
まとめとして
このあたりのいくつかの視点を踏まえて、そのものを活用するのが自分であるのか、次の誰かであるのかは見極めなければなりません。目先の数字に惑わされてより大きな利益機会を逃さないようにということですね。
ちなみにメルカリは送料込みでの出品がマジョリティなので、数百円の送料を織り込んで値付けする必要があります。そこから逆算するとちゃんと利益を出すにはそもそも1,000円以上のレンジで取引される商材を選ばなければ割が合わないなということもあります。ただで(またはお金を払って)廃棄するよりは、トントンでも取引できた方が良いという考え方もあるでしょうけれど。
もう少し出品経験も増やしていきながら、少しはビジネスっぽい利益構造が考えられ売るのかどうかを試してみたいとは思います。精神衛生上は「捨てるくらいなら安くても売るか」程度の方が良さそうではありますが。いずれ本の虫にとって本を売るのは想像以上に疲れるものだと自覚した一日でした。