レビュー

【レビュー】新型「Anker PowerCore Lite 20000」は大容量でコンパクトだけれど落としやすい形という点だけ注意。

Ankerから2018年12月13日に発売されたモバイルバッテリー「PowerCore Lite 20000」。購入してしばらく使ってみているので簡単に使用感のレビューを。

「Anker PowerCore Lite 20000」の概要

「Anker PowerCore Lite 20000」は、その名の通り20000mAhの大容量モバイルバッテリーで、既に発売されていた「Anker PowerCore Lite 10000」の後継モデルです。

このシリーズは大容量にもかかわらず薄型コンパクトの設計というのが特徴で、「Anker PowerCore Lite 10000」はiPhone7/8Plusくらいのサイズ感です。モバイルバッテリーとスマホを接続して重ねて持ち歩くことってありますよね。そういう使い方にちょうど良い商品として人気がありました。ポケモンGoとかのスマホゲーム層にも使い勝手が良い商品ですよね。この後継モデルはここからさらに容量が倍の20000mAhになったということです。

「Anker PowerCore Lite 20000」の特徴としばらく使ってみての実感。

公式でポイントとされている特徴と、実際の感想などについて個人的な視点ですがまとめてみます。ご参考まで。

Ankerのパッケージデザインは良いよね。

DJI Osomo Pocket の記事でも書いたのですが、商品パッケージへのこだわりって結構その企業姿勢をダイレクトに表しているように感じます。

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日本企業のパッケージって(全部が全部という話ではありませんが)結構簡素なものが多いですよね。箱は箱。みたいな。この常識を覆された経験としてはやはりAppleの製品パッケージ。最初にiPodを買った時に感動したものです。今でもiPhoneとかのApple製品を買って開封するときってワクワクするじゃないですか。それはパッケージ自体の美しさであったり、箱の手触りであったり、「パッケージ全体がデザインされている」ことへの感動です。

Ankerの製品を最初に買ったときにも近い感覚がありました。箱の内側まで含めたデザインだとか同梱されている説明書の仕様だとか表現だとか、楽しいし素晴らしいなと。今回の「PowerCore Lite 20000」も例に漏れず、必要最小限のミニマルなパッケージと同梱物にもかかわらず箱と商品のデザインがしっかりと一つのものになっています。

本体、お馴染みのいつものケース、Micro USBが入っています。モバイルバッテリー自体の充電方法としてはMicro USBに加えてUSB-Cでも選べます。個人的にはOsmo PocketがはじめてのUSB-C充電ガジェットだったので、やっとUSB-Cが自分のまわりにも増え始めるのかなという印象。

PowerCore Lite 20000のサイズ感はこんな感じ。

前モデルの「PowerCore Lite 10000」との比較として、公式スペック上は下記のような違い。基本的にはほぼ同じと言っていいサイズ感ですが、厚さと重さが約1.8倍になっています。

「PowerCore Lite 10000」:14.4 x 7.2 x 1.4 cm (213 g)

「PowerCore Lite 20000」:15.5 x 7.1 x 2.5 cm (386 g)

ちなみに手元にある「PowerCore Fusion 5000」「PowerCore II Slim 10000」と比較してみるとこんな感じです。2つとも結構ヘビーに使っているので傷だらけで汚いのはご了承ください。。Ankerの専用ケースにコードも一緒に入れて持ち歩いているので、どうしても傷ついちゃうんですよね。。

「PowerCore Fusion 5000」は2017年6月購入、「PowerCore II Slim 10000」は2017年11月購入です。公式スペックは次の通り。

「PowerCore Fusion 5000」 :7 x 7.2 x 3.1 cm (191 g)

「PowerCore II Slim 10000」:13.7 x 6.6 x 1.5 cm (209 g)

「PowerCore Lite 20000」 :15.5 x 7.1 x 2.5 cm (386 g)

「PowerCore Fusion 5000」「PowerCore Lite 20000」は短辺の幅がほとんど同じで長辺と重さが約2倍なので、「PowerCore Fusion 5000」を2つ並べると「PowerCore Lite 20000」と同じくらいになります。厚さに差はありますが。

重ねると「PowerCore II Slim 10000」の薄さが目立ちますね。「PowerCore Lite 10000」「PowerCore II Slim 10000」はサイズ感が近いので、「PowerCore Lite 20000」がかなり厚くなっていることがわかると思います。

重量感もあります。実際に持ち比べてみても「PowerCore Lite 20000」だけは片手で持つにも結構辛い。手元のiPhone7Plusと比べてみると、iPhoneよりも小さいんですよ。「面」としては。「PowerCore II Slim 10000」も同様です。でも厚さが倍近くあることで持った感覚はそれ以上の差がありますね。スマホと重ねて持ち歩く用途を考えているなら薄型のものをおすすめします。「PowerCore Lite 20000」はあくまで机においたりバッグに入れたりと手元から離した状態でスマホとつないで充電するのが現実的な重量感です。

超大容量20000mAhは安心感あり。やっぱり重いけど。

モバイルバッテリーとしては超大容量の20000mAh。重量感があるものの、この大容量を考えれば「Lite」という名前がついているのも納得ではあります。

しばらく使った印象としては、充電が空になってから満充電までという使い方ではないですけれどiPhone7Plusで5回は充電できる感じです。公式サイトでも「iPhone XS/Xに5回以上」と謳われていますので、今の所はそのとおりかなと。使っていってどれだけの期間でヘタってくるかが重要ですけれど。

フルスピード充電技術の検証。充電は確かに早い。

AnkerおなじみPowerIQとVlotageBoostで各ポート最大3Aでの急速充電ができるとのことで、試しにiPhone7Plusを7%の状態から90%超えるまでどのくらいかかるか計測してみたところ、約1時間20分でした。

    

iPhone7plus 1台のみで計測しましたが、ポートは2つ付いていますので2台同時も可能。2ポート合計出力は5V/4.8A。あとQualcomm Quick Charge(めっちゃ早くUSB充電できるよという規格ですね)には対応していません。公式では「iPhone XSを満充電するのに180分」と謳っています。検証結果からもざっくり30分で半分、1時間で9割充電できているので個人的には十分早いと感じます。何回か試しましたが今の所はほぼ同じスピードです。

ちなみに充電開始ボタンは上面のポートの脇に付いています。「PowerCore Fusion 5000」は全面(一番広い面)、「PowerCore II Slim 10000」は長辺の脇に付いていますからPowerCoreシリーズでも種類によってボタンの位置が違うんですね。

個人的には付属のバッテリーケース(メッシュの巾着袋)に入れたままで充電することが多いです。またケースにはmicro USBとライトニングケーブルを入れている関係で「前面(一番広い面)」の部分にいずれかのケーブルが入ったままの状態になります。これらの事情から、ボタンの位置は「全面(一番広い面)」よりも「長辺の脇」に付いているのが最も使いやすいです。ケース越しにとか手探りで押しやすいので。「PowerCore Lite 20000」の上面ボタンは次点かな。脇でも良かった。

入力方法はmicro USBかUSB-C。でも付属ケーブルはmicro USB。そしてプラグの場所が悪い。

前述の通り、入力方法(モバイルバッテリー自体の充電方法)はmicro USBとUSB-CのどちらでもOKです。

側面に2種類のINPUTがあります(この逆側の側面には充電ランプが付いています)。せっかくなら付属ケーブルもmicro USBじゃなくてUSB-Cにして欲しかったですね。おそらくモバイルバッテリーを購入する人の殆どがmicro USBケーブルは嫌というほど持っているんじゃないでしょうか。もうイラネ状態なのでは。であれば新しい規格であるUSB-Cのケーブルを同梱するのが粋じゃないかなぁと。入力を選べると謳っていることもありますし。コストの問題かもしれませんけれど。

あと個人的な「使いにくさ」として、この「側面に入力ポート」というのが微妙です。先に述べたようにモバイルバッテリーは基本的にケースに入れたまま使うんですよ。例えば「PowerCore II Slim 10000」だと上面に入力ポートが付いているので、下の写真のようにケーブル挿した後にケースに入れてしまえば、ケースの口をある程度締めて持ち歩くこともできます(「PowerCore Fusion 5000」は充電時にコンセント直挿しなので別ですが)。

このようにできるだけケースに入れっぱなしで入出力をしたい。と考えると、この「側面に入力ポート」って本体をケースから少し出すか全部出さないと充電できないんですよね。後述する本体形状の問題もあって少々使いにくいです。

これ、「入力ポート」と「スタートボタン」を逆にしてくれれば最高でした。ボタンはケースに入れたままでも押せますし、入出力はそもそもポートの種類が違うので間違うことないし(間違わない設計として敢えて上面と側面にしたのかもしれませんが)。

丸みのある形状は「持ちやすい」が「落ちやすい」ので注意。

「PowerCore Lite 20000」の一番の問題が「形状」。改めて横から見てみましょう。

このように、他の2つと比べても側面に「丸み」がありますよね。おそらくこれは「持ちやすさ」と「視覚的・感覚的に小さく見せるためのデザイン」だと考えられます。うん、わかる。でも「PowerCore Lite 20000」の場合、これまで述べたいくつかの特徴によって、この形状が原因で「落としやすい」デザインになっていると感じます。

まず「重い」ですよね。そして「入力ポートの位置の関係でケースから出す必要がある」ことが重なります。それに「丸みを帯びた本体形状」がさらに重なります。

結果としてケースから出す回数が増える上に、その際に丸い本体がケースから重みで滑るように押し出されるので落ちやすいんです。落とす確率が高くなる形状になっているんですね。私は既に2回落としました(反省

更にこの丸みのある形状はiPhoneに接続したまま重ねて持ち歩きにくい原因にもなっています。かっちり重ねられた方が持ちやすいじゃないですか。これもう少し角ばっていれば多少重くても重ね持ち我慢できたかも。または入力ポートとボタンの位置を逆にすることでケースから出す機会を減らすとかね。ケースから出して使う方ならあまり問題ないかもしれませんし、慣れかもしれませんけれど。

まとめ

ということで「PowerCore Lite 20000」の率直な感想でした。

ちなみに普段バッグに入れて持ち歩いている「PowerCore Fusion 5000」「PowerCore II Slim 10000」のセットを1つにまとめるか、または「PowerCore II Slim 10000」「PowerCore Lite 20000」を入れ替えるかを想定しての購入でしたが、使い方としては後者になりそうです。

やはり「PowerCore Fusion 5000」だけは唯一無二なので持ち歩いている安心感があるわけで。それとの組み合わせとして10000から20000にパワーアップということですね。スマホ5回充電できると考えると1泊2日くらいの出張や旅行ならこれ1台でモバイルバッテリー自体の追加充電無しでも十分に済むレベルなので(実際購入後に出張で活躍しました)、価格も手頃だしおすすめです。落とさないようにだけ気をつけてください。ではでは。

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