トイデジとかデジタルハリネズミが好きな層って、そのプロダクト自体の魅力に加えて、必ず一緒についてくるカワイイイラストにも惹かれている部分ありますよね。
目次
デジハリ人気はSasakisanのイラストによる世界観の影響が大きい
トイデジブームの当時、その牽引役だったPowershovel、SuperHeadzの商品にはお馴染みのイラストを描いていたのが「Sasakisan(Sasaki mika :佐々木美香)」。
今でも中古市場でトイデジやピンバッジを手に入れることができますので、イラスト自体は見たことある方も多いのではないでしょうか。
といってもSasakisanの名前自体はあまり表に出てきていなくて、検索にもそれほどヒットしません。Powershovelの商品ではイラストイメージが統一されていますからおそらく写真のPinsシリーズも全てSasakisanのイラスト・デザインだとは思うのですが。
いずれこのSasakisanの緩めの手描きペンイラストが醸し出す雰囲気がデジタルハリネズミの魅力を一層押し上げていたことは間違いありません。
このイラストが一緒になっていることでトイデジが単なる機械ではなくて、何か息をする小さな生き物のように感じられるんですよね。
しかもおそらくは当時誰もが知っている超有名デザイナーというわけではなくて、業界色が付いていない=見慣れていないタッチの素敵なデザインだったからこそ「トイデジの空気感」をユーザーに伝えることに成功したのではないかなと。
Sasakisanのイラスト集
トイデジブームの真っ只中の時はイラストを描いたSasakisanについてそれほど意識はしていませんでした。それくらいSasakisanの世界観が商品と一体化していたということでしょう。
ところがブームが一段落してからしばらく経って、ここ数年で自分の中でトイデジが再燃した時に「あれ、あのイラスト書いてたの誰だったんだろう」って気付くわけです。
調べてみてもそれほど多くの情報は出てこなくて、その代わりに「Sasakisanの本」が見つかったので手に入れました。
『Drawings』(ドローイングと編集:Sasaki mika、発行:パワーショベル)
まずは2006年1月1日初版発行の『Drawings』。
手元にあるのは初版本なのですが、その後に増刷されたかどうかはわかりません。
はがきサイズ程度のかなり分厚いハードカバーの本です。
中身は左ページには何もなくて、右ページにSasakisanのイラスト(ドローイングという方が正しいのでしょうか)が1つずつ描いてあるという作品集ですね。
ページによっては「ちっちゃ!」というような米粒2つ分くらいのイラストもありますが、Sasakisanの世界観も楽しめて面白いです。
『わたしとハリネズミ The Hedgehog and I』(絵:佐々木美香、文:SuperHeadz、発行:パワーショベル)
続いては2010年4月25日初版第一刷発行の『わたしとハリネズミ The Hedgehog and I』。
こちらも初版本ですがその後に増刷したかどうかはわからず。初版のみということもありますからね。どちらにしても好きな作家さんの初版本というのは持っているだけで嬉しいものです。
さて、こちらは作品集の『Drawings』とは異なり、ちゃんとストーリーのある絵本作品。
左ページに文、右ページにイラストで展開していきます。「文:SuperHeadz」となっていますから、ストーリーに合わせてSasakisanがイラストを描いていったということでしょうか。
物語自体は主人公の女の子とともだちのハリネズミの小さなエピソード。イラストに合ったほんわかした物語です。
ちなみに左側のページの下には英訳された文も載っています。上の写真だと「Aha!」というように。
まとめ
ということでトイデジやデジハリ好きの中でも「イラストかわいいなぁ」と感じる方はSasakisanのイラスト集もおすすめです。
今の時代のガジェットを見ても、このようなイラストの世界観と一緒になった製品ってほとんどないですよね。スペックのみじゃない所有欲を満たしてくれる広い意味でのプロダクトデザインはもう少し盛り上がっても良いのではないかなと感じます。