GRIIIのファームウェアアップデート(ver.1.30)が来ましたね。
今回はGRIIIで削除されていたイメージコントロールの「クロスプロセス」の復活と、カスタマイズ関連でボタン登録できる機能の拡充などです。
尚、ver.1.10及びver1.20(ver.1.11含む)の更新について以下の記事を参照ください。
GRIII ファームウェア ver.1.30の変更内容
さて、今回のver.1.30の機能拡張内容および変更内容は以下の通り。
《バージョン1.20》
【機能拡張内容】
[静止画設定の「6」について]
画像仕上げ設定メニュー [イメージコントロール] に[クロスプロセス]を追加しました。
[動画設定の「6」について]
画像仕上げ設定メニュー [イメージコントロール] に [クロスプロセス] を追加しました。
[カスタマイズ設定の「2」について]
操作カスタマイズメニュー [ADJモード設定] に [クロップ][タッチAF] を登録できるようにしました。
[カスタマイズ設定の「2」について]
操作カスタマイズメニュー [Fnボタン設定] に [タッチAF] を登録できるようにしました。
【変更内容】
暗所・低コントラスト時の[マクロモード]のAF性能を改善しました。
RAW現像にて [JPEG記録サイズ] の設定を変更して現像した場合、次回以降の初期値として引き継ぐよう変更しました。
シャッターボタンで撮影準備をする際、電子水準器がガイド表示で隠れてしまう点を変更しました。
全体的な動作の安定性を向上しました。
バージョンアップの方法はこれまでと同じですが再掲します。簡単にまとめると以下の通り。
- RICOH公式サイトからファームウェアファイルをパソコンにダウンロードします。
RICOH公式サイト 「RICOH GR IIIファームウェア バージョン1.30」 - ダウンロードした「gr3_v130.zip」という圧縮ファイルを解凍します。
- 解凍してできた「fwdc239b.bin」というファイルを更新用SDカードに入れます。
・SDカードは32MB以上とありますが、
これは解凍後ファイルが28.4MBであるためです。
・SDカードはGRIIIでフォーマットしたものを使い、
解凍後ファイルはルートディレクトリに入れます。
→SDカードのフォルダをクリックして、
一番最初に開くところ(一番上の階層)です。 - GRIIIの電源をオフにしてから、上記SDカードをGRIIIに挿します。
- GRIII背面の「MENUボタン」を押しながら電源をオンにします。
- 「カメラのファームウェアアップデートを行います」と画面に表示されるので、「実行」を選んでOKボタンを押します。
- そのまま待って「アップデートが完了しました」と表示されれば完了です。GRIIIの電源をオフにして、SDカードを撮影用のものに入れ替えます。
いつも通りですが更新に使ったSDカードをそのまま撮影に使いたい場合には、改めてGRIIIでフォーマットし直して更新ファイルを消去してから使うように公式では推奨されています。
私の場合はGRIII更新用に容量が少ない古いSDカードを流用しています。
GRIII ファームウェア ver.1.30の詳細。
まずは機能拡張2点について。
静止画設定のイメージコントロールに「クロスプロセス」の追加
これはGRII以前にはあったもののGRIIIで削除されていたイメージコントロールの「クロスプロセス」が復活ということですね。
撮影後にPhotoshopなどでエフェクトかける場合はカメラ側のイメージコントロールを使うことも少ないかもしれませんが、カメラ内で完結させたい場合には雰囲気良く撮れるので待望の復活という方もいるのではないでしょうか。
私もイメージコントロール自体はそれほど多用しないのですが、クロスプロセスに限ってはGRDIIIの頃から結構活用していたので嬉しい復活です。
動画設定のイメージコントロールに「クロスプロセス」の追加
静止画と同じく動画のイメージコントロールでも「クロスプロセス」が追加されました。
GRIIIで動画を撮っている方はあまり見ないように思いますが、モノクロやクロスプロセスの設定で撮影するのは多少画質がイマイチでも画としての雰囲気が出るので結構おすすめですね。
続いて変更内容について。
暗所・低コントラスト時の[マクロモード]のAF性能を改善
ファームウェアアップデートver.1.10でも「暗所・低コントラスト時のAF性能を改善」という項目がありましたが、今回は「マクロモード」でAF改善とのこと。
私は普段子どもを撮影することが多いのでAF補助光をOFFにしているのですが、暗所のAF性能は確かにかなり弱いです。ver1.10以降も暗所のAFはほぼ期待していないくらいで。
今回はマクロモードで改善されたとのことで更新後に試していますが、自分の撮影環境に限っては劇的に改善されたような感覚はないかなというのが正直なところかもしれません。
これはもう少し使ってみて体感できるものか確かめてみたいところですね。
RAW現像で [JPEG記録サイズ] の設定を変更して現像した場合、次回以降の初期値として引き継ぐよう変更
GRIII内でRAW現像している方にとっては地味に良改善ではないでしょうか。
基本的にJPEG記録サイズは個人の用途によってほぼ決まっているものですから、いちいち設定しなおさなくても良いのは助かりますよね。
GRIII発売当初に「ここもう少し痒いところに手が届けば使いやすくなるのに」という設定が多かったかと思いますけれど、おそらくユーザーの声も聞きながらファームウェアアップデートで対応してくれるのは非常にありがたいです。
シャッターボタンで撮影準備をする際、電子水準器がガイド表示で隠れてしまう点を変更
電子水準器は表示設定にしているのですけれど、ガイド表示で隠れるというのをあまり意識していなかったので個人的には「隠れてたっけ?」くらいの印象。気になっていた方も多かったんですかね。
もうファームウェアアップデートしてしまったので改善後の表示しか見ることができませんが確かに電子水準器は撮影時に隠れないようです。
全体的な動作の安定性を向上
これはいつもの全体的な安定性について。
まとめ
今回は「クロスプロセス」の復活が嬉しいファームウェアアップデートでした。
写真がデジタルになるとRAWで撮ってしまえば後処理で味付けが自由にできますから、そもそもデジカメ内でイメージコントロールやエフェクト設定して撮影すること自体の意味を考えてしまうこともあるかもしれません。
特にJPEGのみの撮影設定だと処理した状態で保存してしまうわけで、同じ画像に他の調整処理したくなった場合に戻れないので。
デジタルカメラがある程度成熟してきた時期にイメージコントロール離れのような感覚があったようにも思うのですけれど(センサー一緒ならRAWで撮影すれば一緒じゃんみたいな)、今は反対にそのあたりもまた自由になってきている気もします。
特にRAWの場合は画像サイズの問題も出てきますから、GRIIIをスナップシューターとして気軽に使うのであればJPEG記録のみにしてイメージコントロールで最初から好きなように撮影するのも楽しみ方として良い選択肢だと感じますね。
しばらく久しぶりのクロスプロセス設定で撮影してみようと思えた良アップデートでした。ではまた。
(2024/12/14 10:05:05時点 Amazon調べ-詳細)