GRIII用のケースを探していまして、手元にある汎用カメラケースやGRD用ケースなども試して見たのですがしっくりくるものがなく。こういうアクセサリー関係って細かい質感とか使用感が公式サイトでも紹介されていないんですよね。
結局GRIII専用ソフトケースの『GC-10』を今回購入してみたので、画像多めで購入レビューします。
目次
『GC-9』と『GC-10』の違いについて
今回購入したのは『GC-10』です。
GRIII専用のソフトケースとしてはこの『GC-10』の他に『GC-9』というものもあります。『GC-9』はベルト通しやカラビナ用のリングなどが付いていて速写性を高めたというタイプ。
一方の『GC-10』はベルト通しも何も付いていない「ただのケース」なので、基本的には「GRIII」をそのままソフトケースに入れて、ソフトケースごとバッグの中に入れるような使い方ですね。
ちなみに、いずれも「高級本革ソフトケース」という紹介がされていますが、ぱっと見ではシンプルな『GC-10』の方が『GC-9』よりも価格がかなり高い。革の質が違ったりするんでしょうか。
今回購入前にネット上のレビュー見て決めようと考えていたのですけれど、敢えて高い方の『GC-10』選ぶ人が少ないのかあまりレビューが見つからなくて。迷いつつも個人的にはケースに入れてそのままバッグやポケットに入れて歩きたいので、ケース自体が薄型の『GC-10』を思い切って買いました。
GRIII専用ソフトケース『GC-10』開封&外観
まずはパッケージ。革製って傷が付きやすいということもあってか「触れない」パッケージが多いですよね。革製こそ手触り確認してから買いたいのだけれど。今回はネット注文したので質感は手にとるまでわからない状態でした。
裏面の注意事項なども一般的ですかね。対象機種がGRIIIのみとなっています。
パッケージから出して手に取ると「かなり柔らかい革」だとわかります。革の匂いもほのかに(臭くはありません)。「GRロゴ」はケースを縦に置いた時の右下に型押しされています。シンプルで良いですね。
ケース裏面。これ手に取って初めてわかったのですが「1枚の革」でできています。だからこちらの方が高いのかもしれません。
「GRロゴ」部分を拡大。ケースの角にも注目してほしいのですが、1枚の革を折りたたんで縫製しているので角もふっくらしています。
シンプルで佇まいもなかなか良い感じです。
蓋となる部分を開けてみるとこんな感じ。写真左側の蓋の先を見ていただくとわかるのですが、縦に折り目がついているあたりまで中にプレートか厚紙のようなものが入っています(手で軽く曲げられるくらいには柔らかい)。蓋が被さる部分(ケースの袋の方)にも同じようなプレート状のものが蓋部分より一回り大きい程度に入っています。
磁石はどっちについているのかなと思って確かめたのですが、どうやら蓋部分にも袋部分にも磁石が入っているようです(どちらにも鉄がくっつきます)。もしかしたらマグネットシートのようなものだったりするかな。分解してまでは確認しませんけれど。
ケース内側の素材。
GRシリーズは長年「埃混入問題」がありまして、私も手持ちのGRは1度センサークリーニングに出しています。埃が入ってしまうと写真の特定の箇所に黒い影がシミのように出てしまうわけで。ちょっとしたものなら気にならない(気づかない)場合もあるのでしょうけれど、青空とか撮ると目立つんですよね。あとは絞りとか撮影条件で目立ち加減が変わってくる。
正直なところ今の時代はPhotoshopで簡単に補正できるので気にしなくても良い環境ではあるもののやっぱりストレスにはなるもので。そういう意味でGRIIIのダストリダクション機能搭載は念願でした。ただどれだけ効くのかについては長期使用してみなければなりません。
それでこの「埃混入問題」ってケース選びにもかなり影響していて、今回も中々決まらなかった原因は「材質」です。GRIIIは機能的に対策がされているとわかっていても「本体を保護しつつ、埃が入りにくい素材で、とはいえ機動力を損なわない設計」というわがままを通したいわけで。そういう意味で『GC-10』は絶妙なバランス感覚のソフトケースですね。
ケース内側の底部分。「RICOHタグ」が付いています。この「GC-10」はGRIIIにピッタリのサイズなので、内側にも外側にも小さいポケットなどはありません。SDカードや予備バッテリーなどをケースに一緒に入れたい方は要注意。
GRIII専用ソフトケース『GC-10』 使用感
外観はこのくらいで、実際にGRIIIを『GC-10』に入れてみます。
先ほどの蓋を開いた状態からスタート。
手前にレンズが来るように入れてみます。かなりピッタリですが革自体が柔らかいのでスッと入れられる印象。
前述の通り袋の磁石部分に柔らかめのプレートのようなものが入っているので、もし引っかかりが気になるとすればここだけでしょうか。
これはケースの個体差があるかもしれませんが、かなり細かい感覚でお伝えすると「出し入れする際、ケース入り口の端っこ角の部分にレンズのリングキャップのギザギザが軽く当たってジジジって小さい音が鳴る」くらいのピッタリ加減です。ほんとジャストフィット。
一番奥まで入れるとこのような感じ。これ完全には入りきっていなくてGRIII本体のグリップ部が1〜2mmケースから出ている感じです。
俯瞰で撮影してみるとわかりやすいでしょうか。少し出ていますよね。これ気にする方もいるかもしれませんが、おそらくソフトケースの個体差ではなくて「狙った設計」なのではないかなと感じます。つまり「ストラップを使った利用シーンへの対応」を想定したデザインです。
蓋を閉じた状態。ストラップを利用して肩掛けする場合などでもケースの蓋が邪魔にならないようになっていることがわかります。カラビナ用のリングもベルト通しもないので、例えば旅行の移動中はケースに入れたままストラップで肩掛け等しつつ、必要に応じてケースは取って畳んでポケットに入れてしまうようなシーン想定なのかなと。ハンドストラップでも同様ですよね。
ストラップ位置によってこのケースは使いやすい・使いにくいが出て来るかもしれませんが、私の場合は「縦吊り」できる位置2カ所にピークデザインのアンカーリンクスを付けているので丁度良い感じです。
蓋をした状態で上から。蓋が完全にはGRIII本体をカバーしないデザインです。これもケースとして不安という方もいるかもしれませんが、前述の通りストラップ対応と考えれば最適なデザインとなっているとわかります。
埃混入は心配かもしれませんが、GRIIIは埃除去機能が搭載されていますからね。仮にケースなしでもGRIII本体をそのままバッグやポケットに突っ込めば良いくらいだと考えると、最小限の軽さと嵩で本体そのままよりは保護してくれる『GC-10』はかなり好印象です。
蓋を閉めた状態で脇から。GRIII本体の上側からの写真ですね。ケースから出っ張っている部分がちょうどストラップ穴くらいだとわかります。
先ほどとは逆サイド、GRIII本体の下側から。こちらの方がわかりやすいかもしれませんが、やはりストラップ穴が出る程度の余地があります。ストラップがどの方向に回ってもソフトケース本体とは干渉しないので、ケースのヘタリも抑えられるのかなと。
こうやってみるとかなり厳密にサイズ設計しているんじゃないかなと想像するんですがどうなんでしょうね。ほんの一回り(1〜2mm)大きく作る選択肢もあるわけですから。
『GC-10』にGRIIIを入れる方向(裏表)を逆にしても良いかも
ちなみにレンズの方向を手前ではなくて奥にして収納もしてみました。収納する際に磁石プレート部分とレンズの当たり具合が気になる場合には、このように裏表逆に入れるというのもありかも。
ただしこの状態でテーブルなどに置く場合、「GRロゴ」を上にして置くとレンズが下になるのでそっちの方が気になってしまうかもしれませんね。何となく「GRロゴ」を下にして置いた方が良い気がする。今度は磁石部分の出っ張りが気になるけれど。
ちなみにソフトケースの蓋を開ける時って「手前から奥に蓋を開く」のが自然ですよね。この裏表逆収納の利点は、上の写真のように蓋を開けてGRIIIを出すとそのまま右手でグリップして撮影できる持ち方になることです。
先ほどの「普通の入れ方」だと右手で取り出すと上の写真のようにGRIIIが「上下逆さまに」出て来るということ。最初から裏返して取り出せば良いわけですが、実際は「(逆さまの状態で)グリップ部分まで引き出してから、ケースごと裏返してシャッターに人差し指を置いてグリップを握って抜き取る」ということが多いです。
この「途中で裏返すという動作が1つ増える」ことが気になるようであれば、逆に入れて置く方が小さなストレスが少ないかもしれませんね。このあたりは今後使いながら試していきます。
まとめ
ということで『GC-10』は私の使い方ではベストと言って良いソフトケースでした。これまでのGRDIIIやGRでもケースの問題って中々解決できなかったのですけれど、今回GRIIIについては『GC-10』でこのまま落ち着きそう。
カメラケースも沼に入ると結局かなりの金額つぎ込んでしまってたりするので、それならば多少高くても最初からメーカー純正のものを素直に選ぶのは正解なんでしょうね。
つい最近までの私のように『GC-10』と『GC-9』で迷っている方もいるかと思いますが、『GC-10』はケースに入れてもGRIII自体のコンパクトさが損なわれないですし、写真で紹介したように質感も良いのでおすすめです。ストラップ中心で運用する場合も『GC-10』の方が良いでしょうね。ご参考まで。