Amazonで予約していたimpress mookの『RICOH GRIII PERFECT GUIDE(パーフェクトガイド)』が届きました。
お馴染みのシリーズ最新書籍『RICOH GRIII PERFECT GUIDE(パーフェクトガイド)』は今回もおすすめ。
パーフェクトガイドシリーズはGRユーザーにはお馴染みですよね。私はこれまでGRDIII→GR→GRIIIの流れでGRシリーズを使っていて、それぞれパーフェクトガイドシリーズも購入してきました。
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デジカメの機種別ガイドって必ず発売されるものですけれど、デジタル一眼レフやミラーレスなどではない「(高級)コンデジ」の枠で、掲載内容もしっかりしているこのような書籍が出るのはGRシリーズならではなのかなとも感じます。
このシリーズは写真集的な魅力もあるのと、GRD・GRシリーズは操作に共通性もあるので旧機種のパーフェクトガイドも読んでいて結構面白いんですよね。私自身、実機としては所有していないGRD(初代)やGRDIIのパーフェクトガイドも購入していますが、古本としてはまだ手に入るので探して読んでみるのもおすすめですよ。
『RICOH GRIII PERFET GUIDE』の表紙を見て思うこと。
さて、今回の『RICOH GRIII PERFECT GUIDE』も例に漏れずかなり読み応えのある内容になっています。
前回の『RICOH GR PERFECT GUIDE』と今回の『RICOH GRIII PERFECT GUIDE』を並べてみると、表紙にも違いがありますね。いずれも黒を基調としたシックなデザインに、銀の箔押し印刷。
ちょっと意外というか嬉しかったのがこの黒基調のデザイン。実はGRIIIはこれまでのGRシリーズからイメージカラーが変わったんですよね。GRDもGRもこれまではイメージカラーがブラックだったのですが、GRIIIはグレーっぽい色合いになっています。
GRIIIの箱もグレーです。
GRIII本体に刻印されている「GR」のロゴもグレーです(写真のリングは『GN-1 DG』に変えています)。
それでもしかしたらパーフェクトガイドもグレー基調になるのかなぁと気になっていたのですけれど、これは『RICOH GR PERFECT GUIDE』からデザインを踏襲した形。
パッと見の表紙の情報量は少なくなっていて、『RICOH GR PERFECT GUIDE』では目次の項目も細かく載っていたのが、『RICOH GRIII PERFECT GUIDE』では主に『新たなる1枚を記録として刻む 撮影者はその瞬間、GRと呼応する』というキャッチコピーとアーティストの方々のお名前のみになっています。
表紙に掲載されている方々
【SPECIAL GALLERY】
上田義彦さん、菅原一剛さん、森山大道さん
【ARTIST GALLERY】
浅川英郎さん、柴崎友香さん、深川麻衣さん
【HOW TO TECHNIQUE】
内田ユキオさん、大和田良さん、柄木孝志さん、こばやしかをるさん、鈴木文彦さん、大門美奈さん、ハービー・山口さん、福井麻衣子さん、むらいさちさん、山本春花さん
説明するまでもない大御所から若者にも人気のアーティストまでかなり豪華だなという印象。GRIIIのターゲットについてもかなり広く考えているということがわかりますね。
これまでのような特別付録は特にないですし、価格も『RICOH GR PERFECT GUIDE:税別1,700円』→『RICOH GRIII PERFECT GUIDE:税別2,500円』と高くなっていますが、おそらく印刷費などの変動とは別に「内容の充実に予算をかけた」ということなのかなと感じます。
ちなみにキャッチコピーについて、これまでのパーフェクトガイドシリーズでは「進化」というワードが重視されてることが多かったな感じるのですが(前回は「原点回帰という名の進化」)、今回はどちらかというと「GRと撮影者との関係性」を大切にしている印象ですね。
しかも今回「帯がでかいな」と思って外してみたところ、シンプルがGRIIIのみの表紙が隠れていました。これはこれで格好良いです。
今回は『PERFECT GUIDE』シリーズの中でも写真集・資料的な要素も強化されている印象で読み応えあり。
本書の中身は是非実際に見ていただきたいのですが、かなりこだわっているなとすぐにわかるのが「表紙扉をめくってから37ページまでが丸ごと『写真集』になっている」ということ。
その後の見開き38〜39ページでやっと「GR HISTORY」。本書のテキストが始まるのがここなんですね。これ前回の『RICOH GR PERFECT GUIDE』の時には表紙扉をめくるとすぐ「GR HISTORY」でしたので、『RICOH GRIII PERFECT GUIDE』では冒頭の写真集パートをオープニング的な位置付けにしているということは、この構成だけでもかなり「GRIIIの写真表現そのもの」にスポットを当てているとわかります。個人的にも今回の構成はGRIIIの世界観に入っていく感覚でかなり好きですね。
内容としてはこれまでのパーフェクトガイドと同様に、GRIIIの基本的な操作方法については設定項目を一つずつ丁寧に紹介されていることはもちろん、ゲスト執筆陣の読み応えがある文章も写真とともに掲載されています。よくある「操作ガイド」系の書籍って説明書的というか味気ないものも多いのですけれど、このパーフェクトガイドシリーズって書籍として読んでいて面白いのが素晴らしい。
例えば「株式会社リコー Smart Vision事業本部 カメラ事業部 野口智弘」さんと「デジタルカメラマガジン編集長 福島晃」さんの「GR SPECIAL TALK」では、福島編集長が野口さんに「残念だったのが、GRは進化がない限りは新製品を出さないと公言していたのにも関わらず、Wi-Fi機能を搭載したGR IIが2015年に発売されたことです」なんてかなり突っ込んだこともぶつけていて面白いですよ(笑)。GRユーザーとしては「それそれ」という内容で、野口さん側のGRIIIのスタンスもしっかりと回答されていて満足。
まとめ
GRIIIはこれまでのGRD・GRシリーズ同様にかなり細かい設定まで踏み込んで楽しむことができます。
もちろんPモードであまり考えすぎずに撮りまくるのも楽しいのでおすすめですけれど、スナップの楽しさを覚えた上で自分好みの設定を探していく場合には「設定できる項目が多すぎてよくわからない!」となってしまうこともあると思います。
本書は操作方法関連の記事についても写真付きで丁寧なので、カメラやGRシリーズの操作に慣れている方は別かもしれませんが初心者なら一つ一つ実際に手元でGRIIIを操作しながらページをめくって教科書・ワークテキスト的に使うのがおすすめです。
あとはGRシリーズを継続して使っているとしても慣れてくると自分好みの設定や操作が決まってきますから、改めて一通り見ていくことで新しい発見や表現が見つかることもありそうですね。
ということで『RICOH GRIII PERFECT GUIDE(パーフェクトガイド)』はパーフェクトガイドシリーズとしてはちょっとだけ高くなったものの、それだけにかなり充実した内容となっていますので、是非GRIIIと一緒に擦り切れるまで手元に置いて写真楽しみましょう。ではまた。
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