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SIGMA DP2 Merrill のマクロについてトリミング併用で考えてみる。

DP2 Merrillとクローズアップレンズの魅力

先日の記事でDP2 Merrillのクローズアップレンズを使って試してみた結果が予想以上に良かったので、このマクロ運用について少し試してみました。

SIGMA DP2 MerrillにクローズアップレンズAML-2を装着して秋の終わりの薔薇を撮る。DP2 Merrillは広い景色を撮りたくなるけれど Ricoh GRと並んでお気に入りのSIGMA DP2 Merrill。この有効...

今回も被写体は自宅の庭より。今の家に住み始めて8年目になるのですが、苔を少しずつ増やしているんですよ。しかも苔芝を買ってきて敷いてしまうのではなくて、自然に増えていくのを手入れしながら見守るという非常に息の長い地味な趣味です(笑

盆栽に近い感覚かもしれません。たまにコロニーごと枯れて滅するときもあるので単純に増えっぱなしではないのですが、その栄枯盛衰もこの世の儚さよと楽しんでいるわけです。たまに苔の森を歩くアリや虫たちをGRで撮影したりはしていたのですが、DP2 Merrillは遠景用との先入観があったので試していなかったんですね。ということでクローズアップレンズをつけて撮影してみました。

できるだけ地面に近い視線で撮ってるとこんな感じ。ピントが合う範囲が非常に狭いので、どこに狙って画面を作るかで印象が変わってきます。ボケ味もやっぱり悪くないんですよね。わざとらしくなくて。このあたりは例えばPanasonicのFZ1000(今持っているのがPanaだとこれだけなので)とかだと少し癖があるボケ方をするので好き嫌いが分かれるところ。その点、SIGMAレンズは素晴らしい。クローズアップレンズつけてもこれですからね。

それで、これ見て現像しながらもう少し寄れそうだなと感じました。DP2 MerrillはFoveonの有効4600万画素センサーですから、多少トリミングしようが平気なんですよね。特に趣味レベル、L版レベルであれば結構思い切ってトリミングしても全く問題ありません。

中心に寄って16:9にトリミングしてみました。枯れたスギゴケの茶や赤のアクセントも引き立ちますね。トリミング前は左後ろにも赤味があったので色味が分散している感がありましたが、こちらの方が画面の構成としては良さそうです。左下から伸びているひげみたいなのがちょっとじゃまかもしれませんが、自然のままに撮りたくて手を加えたくなかったのでこれはこれで良いでしょう。流れとしては右側の枯れたスギゴケのラインにつながるようにも見えるし(強引か)。

さて、これから更にアップにしてみます。ここからがDP2 Merrillの真骨頂です。

更に真ん中のスギゴケに寄って1:1でトリミングしてみました。右下のクレジットは実は1枚目・2枚目(見えにくいですが左下)からサイズを変えていません。かなり寄っているのがわかると思います。

先程のヒゲも切り取って、スギゴケのみに集中してみたことで緑の印象が強くなって、今度はスギコケの葉(という言い方で良いのかな)の先の茶・赤がアクセントになりましたね。スギコケに引っかかっている茶色い葉も。これはこれで良いですね。

左の少し奥の葉だったり右の茶色い葉先の辺りの距離にピンが来ていて上部が既にボケ始めていますが。絞りでどこまで調整できるのかも試していく必要ありますけれど流石にシビアです。

それでよくよく見ていただきたいのですが、画面中央、右側のスギゴケから左下のスギゴケに蜘蛛の糸のようなものが張っているのがわかりますでしょうか。これ最初の拡大率だと見えないのですけれど、ここまで拡大すると写っているんです。信じられます?!

これがDP2 Merrillの凄さですよね。前の記事にも書きましたが撮影後に拡大して見ることで新しい発見があるということ。気付くのは現像しながら細かいところ見ている自分だけかもしれませんが。「写ってる!」という単純な楽しさです。

ここまできて、あぁ遠景でもマクロでも同じだなという結論に達しました。苔撮ってるんですがそれは森を撮っていることと同じで、いずれDP2 Merrillの解像感が得意とするところには変わりないんですね。そしてクローズアップレンズで寄れる距離自体は正直それほど近いところまでは行けないんですが(GRDIIIなんか1cmまで寄れますし)、高画素を活かしたトリミングで作品作りの幅は広がりそうです。

今回はちょっとした試験的な撮影でしたけれど、今後もこのクローズアップレンズでの作品作りについて試していきます。ではでは。

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